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On the Susceptibility of Anopheles Sinensis to the Larvae of Wuchereria bancrofti and a Note on the Feeding Habit of the Mosquito in Kin Area, Okinawa Main Island


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タイトル: On the Susceptibility of Anopheles Sinensis to the Larvae of Wuchereria bancrofti and a Note on the Feeding Habit of the Mosquito in Kin Area, Okinawa Main Island
その他のタイトル: 沖縄本島金武地方産シナハマダラカのバンクロフト糸状虫に対する感受性及び吸血嗜好性について
著者: Uemura, Shoei
著者(別表記) : 上村, 昭栄
発行日: 1967年 3月25日
出版者: 長崎大学熱帯医学研究所 / Institute of Tropical Medicine, Nagasaki University
引用: 熱帯医学 Tropical medicine 9(1). p24-38, 1967
抄録: The susceptibility of Anopheles sinensis to the Wuchereria bancrofti was examined experimentally at Kin area, Okinawa Main Island with the result that the Okinawa strain of this mosquito is fairly susceptible to the parasite, though it may have no bearing on the spread of filariasis there in recent years because of its being not fond of human blood. Upon comparison of the result with those of the other authors in Japan and China, it is concluded that the susceptibility is varied with local strains and more fundamentally with individual mosquitoes and accordingly the susceptibility of a local strain appears to depend on the number of susceptible individuals within the population of the strain. On the other hand, it is presumed that adaptation of the parasite to the local strain may occur under the condition in which mosquitoes of the strain are abundant frequenting houses and feeding readily on man. / 沖縄本島金武地方産のシナハマダラカのバンクロフト糸状虫幼虫に対する感受性を調べるために1965年2月から1966年4月迄の間に13回の感染実験を行なって次の結果を得た.蚊体内で成熟幼虫が発育してくると思われる時期即ち感染血摂取後14日以後に剖検した131個体の蚊体内で発見されたフィラリア幼虫の発育,生存,死亡状態についてみると,蚊に摂取されたフィラリア幼虫の約88%はI期幼虫期に死亡しその約70%はキチン化される.II期幼虫に迄進み得るものは約8%でその内若干は初期に死亡するが残余のものは尚発育を続けて成熟幼虫に到達するものも可成あると考えられる.成熟幼虫に迄進み得たものは約4.2%と非常に少ないが,アカイエカ体内に於けると同様長く生存し極めて活発である.成熟幼虫保有蚊の率は131♀中の9.2%であるが,感染蚊全体について個体別にみると,発育した成熟幼虫の多数と若干の元気なII期中・末期のみを持った極く少数の蚊と,成熟幼虫の他にII期幼虫及び多数の死亡したI期幼虫を持った(その令構成は蚊の個体により色々である)若干の蚊と,死亡した或るいは死亡すると思われるI期幼虫のみを持った極めて多数の蚊とが混っている事が判る.即ち,本strainは感受性の極めて高い少数の蚊と,中程度又は低度の感受性を持った若干の蚊と,全く感受性のない極めて多数の蚊とから成立している事が判る.この事を一般的に云えば,strainの感受性の強弱は,その中に含まれる感受性個体の多少によってきめられるものと云える.金武地方での本strainの吸血嗜好性を調べた結果では,発生個体数としては,コガタアカイエカ,ネッタイイエカに次いて多いが,人家内では殆んど採集されず特に蚊帳内では全く発見できない,馬小舎で若干豚小舎で可成り採集される程度なので,本strainは実験的には,シナハマダラカとしては,中程度の感受性のあるものであるが疫学的には,少なくとも現状では全く問題とはならないものと思われる.本案験結果を望月(1911),山田(1927),及び藤崎(1959)の感染実験の結果と比較すると,成熟幼虫保有蚊の率は望月(福岡),藤崎(長崎)の使用したstrainでは何れも零であるが,著者(沖縄)の場合は9.2%,山田(東京)の場合は実に18.8%である.然し藤崎は205個体の感染蚊中1♀に,望月は23個体中の1♀に成熟幼虫になる直前即ちIIc期の元気な幼虫を発見しており,数日後に剖検すれば成熟幼虫になったのではないかと述べている事を考えるとAnopheles sinensisには感受性の全くないstrainはあり得ないように思われる.その感受性の程度はstrainによって,更に基本的には個体によって著しく異なるが,strain間の感受性の程度はそのstrainに特有であろうと考えられる.と云うのは,この感受成の強弱はその地方に於けるフィラリアの有無及び浸淫率とは平行的な関係が全く認められないからである.感受性の高低がその土地のstrainに特有であると云う事とは別に,或る地方でその土地のstrainの発生量が大で,侵屋性が強く,好んで人から吸血するような条件下ではフィラリア幼虫がそのstrainに対して適応してくる事もあり得ることが,支那のWoosung近郊ではアカイエカが最適伝搬者であるのにその近郊の農村ではその地方産のシナハマダラカが最も重要なバンクロフト糸状虫の伝搬者であるとの報告などからも推定できる.
URI: http://hdl.handle.net/10069/4006
ISSN: 03855643
資料タイプ: Departmental Bulletin Paper
出現コレクション:第9巻 第1号

引用URI : http://hdl.handle.net/10069/4006

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